腹筋と呼吸

ヒトは生まれながらにして腹筋は弱い。したがって、意識的に腹筋を鍛える必要がある。さもなければ姿勢は崩れる。

 

では、どのように腹筋を鍛えたら良いでしょうか。日々、腹筋運動を続けたら良いでしょうか。効果はあると思います。一つのヒントは呼吸です。普通の人の呼吸回数は1分間に12から18回です。一方、ヨガ講師の私のは2から4です。違いは何でしょう。私が呼吸時に意識しているのは、ゆっくり吐くのはもちろんですが、吐くときに可能なかぎりお腹をひこめ空気を出すことです。腹圧をかけるとも言えます。誰も呼吸せずには生きられません。四六時中呼吸しています。呼吸をしながら腹筋が鍛えられるとは一石二鳥です。寝ている時でも腹圧トレーニングしているのではと感じます。目が覚めた時に、腹部に力がかかっていた印象が残ります。

 

ヨガの呼吸法の一つ、カパラバティ。ヨガのレッスンの最初に練習します。カパラバティの手順は次の通り。勢いよく腹圧をかけお腹を引っ込める。息が鼻から出る。お腹の力を緩める。鼻から空気が自然と体に取り込まれる。これをできる限り速く繰り返す。100回も繰り返すと、初心者は腹筋に疲労感を感じることでしょう。しかしながら、この呼吸を習得すれば、呼吸は深くなるだけでなく、意識をしなくてもお腹に適度に圧がかかるのでお腹は引っ込むことでしょう。

 

腹圧を強めるトレーニングとウディヤナバンダやナウリといった技にいたります。時々、私が教室で披露しますが、ネットで検索してみてください。お腹の中に何か別の生物が棲んでいるように腹筋が動きます。

変な話ですか、蠕動運動は日に二回以上あります。ヨガのお陰と思います。