友達

白の上着、すげ笠、ずだぶくろ、そして木の杖。お遍路さんの必須アイテムです。それぞれには「同行二人」の文字。これらは、一番札所の霊山寺で買えます。「同行二人」とは、たとえ一人で歩きお遍路をしているとしても、弘法大師様がいつもついていらっしゃるとの意味が込められています。千二百年以上も前に、大師は歩いて四国を廻られ、札所の建立したとされています。

 

当然、お遍路アイテムを身につけるか否かは個人の判断に委ねられますが、身につけた方が良いです。それらで「お遍路さんだ」と分かるので、地元の方々は敬意と親しみを込めて接してくれます。お接待も施してくださいます。そして、道を間違えていたら、正い道を示していただけることもしばしばです。また、他のお遍路さんとも友達になります。知り合えば、話し合いながら一緒に歩くことになります。「お遍路は何日目ですか。」「初めてのお遍路ですか。」「あの道はどうだった。」「あのお寺では。。。」お遍路どうし、会話も弾みます。会話も弾むと、足の痛さも紛れます。まさに、お大師様のお導きであります。

 

歩きお遍路の多くは登山やハイキングが趣味の方が多く、山歩きに長けています。彼らと一緒に歩くと山での歩き方を覚えます。

今回のお遍路旅で、そのような方々と一緒に歩きました。お一方は久万高原の日和峠を一緒に歩いた方でした。もうお一方、20代のアメリカ人女性でした。横峰寺の登山道をご一緒しました。横峰寺は標高760メートルの山頂付近にあります。彼女には失礼かも知れませんが、私よりもガタイがよろしい。山火事の消防士をなさっているとのこと。道すなが、いろいろお話しました。アメリカでは山火事が頻発します。火元が小さくても一山焼くくらいもに繋がることがあります。山火事の消防士は、近隣住民の避難誘導したり、延焼を食い止めるために木を伐採したりします。訓練の一環として、よく山をハイキングするとのこと。どうりで歩くのが速い。

 

しかしながら、不思議なもので、話しながら歩いていると私の足取りも速くなり足の痛みも感じなくなっていました。

 

11月から4月の間は山火事のオフシーズン。山火事の消防士はこの期間に休暇を取ります。都会より自然が好きで、以前から日本文化に興味があった彼女、旅行先に日本のお四国を選びました。事前に幾つかの日本語を覚えましたが、十分ではありません。幾つか日本語をお教えしましたが、お役に立てたでしょうか。

 

さて、私のブログを訪れる方は外国語で書かれている記事に気づいたことと思います。あれは、英語ではなくポルトガル語スペイン語で書いています。ボルトガル語バージョンをポルトガル人の先生(大学で教鞭をとっている方で、私の友達と言って良いでしょか)に、に添削していただいたものを掲載しています。スペイン語はスペイン人の添削は受けていませんが、ポルトガル語スペイン語は文法的にも似ていて、共通の言葉も非常に多いです。ですので、こなれた文章になっていると少しは自信があります。結構複雑な事も書いていますね。

 

私は、地域のスペイン語おしゃべり会の活動をしています。会はスペイン語に興味のある方、スペイン語圏に住んでいた方、地域に住むスペイン語圏からの外国人で構成されています。そのスペイン語おしゃべり会でスペイン語バージョンを発表しています。事前に作文するかしないかは任意です。しかしながら、私のスタイルを真似て事前に作文して発表する参加者は増えました。メンバーの発表を聞くにつけ、母国語でスラスラ言葉に出来るような事柄も外国語で表現したいとの意欲が伺われます。これも友達効果でしょうか。